貫板は、建物の屋根構造において重要な役割を果たします。
劣化した貫板は外部の力や天候に弱くなり建物の安定性が低下し、屋根の防水性が損なわれ、雨水が建物内部に侵入する可能性があります。そして貫板が変形すると屋根全体の構造に歪みが生じ、建物の外観や機能に影響を与え新しい貫板に交換する工事が必要となります。
既存棟貫板を撤去します。
タフモックは、合成樹脂製の屋根副資材であり、軽量かつ耐久性に優れたプラスチック木材です。この素材は、木材のような軽さと加工性に加え、耐久性が強化された特徴を持っています。具体的には、ポリスチレンにゴムを添加し、発砲させることでハイインパクトポリスチレンを主材として使用しています。これにより、タフモックは軽量でありながら高い耐久性を実現しています。
施工のしやすさもタフモックの重要な特徴の一つです。釘位置を示す目安マークが施されているため、施工時の正確な位置決めが容易になります。また、雨水排水溝と雨水排出溝が設計されており、これにより優れた防水性を提供しています。水の流れを効果的にコントロールすることで、屋根材の下の構造体を水損から保護します。
貫板の腐食は釘の抜けを引き起こすため、棟板金の固定力が弱まり、そうして生じた隙間に雨水が入りこむことで誘発されてしまうのが雨漏りです。そのため、タフモックにすることで水分の吸収を防ぎ、腐食が起こりにくくします。
また、タフモックは木材と同等の加工性と釘止め性能を持っているため、従来の木材を使用する際の技術と工具で容易に加工することが可能です。例えば、シングルカッターを用いれば、簡単に切断することができます。これにより、建築現場での時間と労力の節約につながり、効率的な作業を実現します。
総じて、タフモックは、軽量で耐久性に優れ、施工のしやすさを考慮した設計が施された革新的な建材です。これにより、建築業界での作業効率の向上と、長期的な建物の品質保持が期待できます。
樹脂製タフモックを設置完了後、棟板金を新設します。
貫板からタフモックにしたため、釘ではなくビスで固定します。
コーキング仕上げの写真になります。
棟板金をコーキングやビスで固定する作業になります。
一般的には10年以上持ちますが、定期的なメンテナンスが必要になります。
